しょうがいのある人との演劇ワークショップ  ・・・・    マイナスがプラスに

“しょうがい者の日のつどい” 第3弾 最終回です。

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実は、私に与えられた仕事は、4セッションにわたる講演・公演の司会進行、ナレーション、インタビューでしたが、

第1・第2セッションでご一緒した方がこの方、永山智行さんでした。

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最初にレポートするのが本来でしょうが、あまりの内容の深さ、濃さに、自分なりに整理の時間が必要でした。

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一体どんなお話をされる方なのだろう・・・

永山 智行さん

劇団こふく劇場 代表劇作家/演出家 1967年、都城市生まれ。
トロンボーン吹きだった音楽少年時代、キャッチャーだった 野球少年時代を経て、都城泉ヶ丘高校で演劇少年となる。
東京学芸大学卒業後、都城市で劇団クロスピアを旗揚げ。
演劇少年は演劇青年となり、
今や演劇オヤジと呼ばれるまでになってしまった・・・。
『空の月、胸の石』『北へ帰る』で劇作家協会優秀新人戯曲賞最終候補
『パパのタネ』でKIN-DO芝居戯曲部門奨励賞
『so bad year』で第2回AAF戯曲賞優秀賞受賞
2006年10月より、宮崎県立芸術劇場演劇ディレクター

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朝、九州は宮崎から駆けつけてくださった永山さんは、

しょうがいのある人との演劇映像を見せてくださいながら、説明・解説をしてくださいました。

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演劇とは、PLAY、つまりは、遊び。ごっこ。

その道具は、ひとりひとりの体。

いい、悪いはない。

そこにいるだけで、いい楽器なんだ。

「いる」という存在が素晴らしいんだ。

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・・・そこまで聞いただけでも、充分と言えるほど、深いメッセージを受け取りましたが・・・・。

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アートの世界では、人と違うことに価値がある。

舞台は、その価値観を認め合える場所なんだ。

マイナスと思えることが、そこではプラスに変わる。

欠落が魅力に変わる。

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・・・すご過ぎる・・・深く、与えられた生命について考えました。

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一つの失敗でその人を評価してしまうような社会。数字で人を計ることしかしない社会・・・・。

でも、それは社会じゃなくて、一人一人の心のうちに起きていることなんだ・・・。

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人が、「生かされていること」「ここに存在していること」への価値観を見出した時、

本当の意味で、生命を大切にするようになるのでしょうね。

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そして、自分の存在が大切だから、隣の人も大切な人・・・になっていくのです。

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私は、この日のつどいの為に、どのように仕事をしたらいいんだろうかと、

ひとり静かに祈り心を持って、様々を考え、臨んでいました。

ところが、この2日前から風邪を引いてしまい、喉の腫れと発熱と戦いながら、本当に体の辛い時を過ごしました。

そして、この当日、治っていない体に鞭を打つようにして会場に行きましたが、気が付きました。

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私、風邪という、ハンデが与えられました。

自分を思うようにできない、ハンデを負いました。

でも、このハンデは、不利な条件(マイナス)ではなく、私があの場に置かせてもらうことが出来る為の、有利な条件(プラス)に変わりました。

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計り知れない多くのことをお教え下さいまして、本当にありがとうございました。

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お忙しく帰られた永山さんと、お写真が撮れませんでしたことが唯一の心残りです・・・

次回は生で、永山さんの演出される演劇を鑑賞したいです。